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キヤノン株式会社 導入事例

  • 吉丸
  • 4月30日
  • 読了時間: 5分

更新日:6 日前


キヤノン株式会社様 導入事例


■クライアント情報

会社名

キヤノン株式会社

所在地

東京都大田区下丸子3-30-2

事業内容

プリンター/事務機、商業印刷機、メディカルシステム、カメラ/レンズ/映像機器、ネットワークカメラ、産業機器、材料/塗料、コンポーネントなどの開発、製造、販売




周辺機器事業本部 化成開発センターのメンバーにお話を伺いました。


キヤノン株式会社周辺機器事業本部 化成開発センターメンバーの皆様

同社の周辺機器事業本部 化成開発センターでDatachemical LABを活用して頂いています。写真はDatachemical LAB活用を推進されている櫻井様(後方左)、渡部様(後方右)、和田様(前方左)、増田様(前方中央)、村中様(前方右)。



Q1. Datachemical LABをどのようなテーマに活用していますか?


自部門ではオフィス向けプリンターで用いられるトナー、感光ドラム、ゴムローラーなどの材料開発を行っています。また、これらの材料技術を活用した新規事業創出にも挑戦しています。昨今、プリンターにはこれまで以上の高い信頼性と高い環境性能が求められております。これらを実現しながら、新規事業創出にも挑戦する両利きの開発体制を創るためには材料開発プロセスの抜本的な改革が必要と考え、その一環として2024年にDatachemical LABを導入しました。


1年間のDatachemical LABの運用により、トナー開発では製品品質の向上を早期に実現し、生産部門との連携も強化され、高い費用対効果を実感できました。特に、20種類以上の回帰手法を同時に解析できる機能やオリジナル重要度解析手法のCVPFIにより、開発効率の大幅な向上だけでなく、メカニズムの信頼性を向上させることができました。誰もが納得できるメカニズムが構築できたからこそ、生産部門とのスムーズな連携につながったと感じています。また、新規事業創出においては、ベイズ最適化を活用することで、蓄積してきたデータを用いながら顧客ニーズに合った材料を広範囲かつ効率的に探索できています。



Q2. Datachemcial LABを選定した理由は何でしょうか?


2019年頃からMIに興味を持つ有志が中心となってPythonを用いたMI事例を創出してきました。その中で、MIによる開発効率の向上に手応えを感じつつも、組織としてMIを標準化するには、ノーコードで誰もがMIに挑戦できるツールが必要と強く感じていました。いくつかのツールを検討した中で、以下2つの理由からDatachemical LABを選定しました。


1. 誰でも使いやすいUI

データセットをまとめたCSVをアップロードしたあとは、表示される画面の順番にパラメータを入力するだけで解析ができます。チュートリアルも充実しており、プログラミングやデータサイエンスに詳しくなくともMIで成果を出し得ると感じ、MIの組織への標準化を加速できると感じました。


2. 豊富な解析手法

線形・非線形含め、20種類以上の回帰手法を有し、それらを同時並行で解析できることが魅力でした。また、実験データが少量でも回帰・解析が容易であり、私たちの材料開発環境と相性が良かったです。



Q3. Datachemical LABを導入した効果を教えて下さい。


導入効果として2つのことが挙げられます。1つめは材料開発における品質と効率の向上です。トナーの開発では、メカニズムが明確になったからこそ、製品品質を向上させることができました。また、先手の対応が行えるようになったことにより従来に比べ大幅に開発期間を短縮できました。これにより、高品質な製品を安定的に提供できるようになりました。


2つめは組織へのMI周知加速です。先の事例やその他のいくつかのテーマの事例など、MIが与える事業へのインパクトを社内に周知した結果、多くの方から「私もMIを試してみたい」という声を頂くようになりました。フラッグシップとなる事例を作り、それに誰もが相乗りできる環境を構築できたのはDatachemical LABの優れた解析力とUIのおかげだと感じています。これらにより、組織全体でMIの活用を促進できる土壌が整ったと感じています。



Q4. Datachemical LAB導入後のアップデートや当社サポートについてどのようにお感じでしょうか?


Datachemical LAB導入後のアップデートやサポートについては非常に満足しています。定期的なアップデートにより、新機能や改善が迅速に反映され、常に最新の解析技術を利用することができます。


また、サポートチームの対応も迅速かつ丁寧で、技術的な質問やトラブルにも迅速に対応していただいています。例えば、私たちの疑問点や改善要望を定期的にヒアリングする機会を設定して頂いております。改善要望については、案件によっては1か月程度でサービスに反映して頂いたこともあり、感謝しております。



Q5. 今後のDatachemical LABの貴社内での展開予定を教えて下さい。


今後は、Datachemical LABをさらに多くのプロジェクトに展開して、組織全体でのデータ解析スキルを向上させる予定です。特に、新規材料の開発や製造プロセスの最適化においては、非常に強力なツールになり、より高精度な予測と効率的な開発が実現できると考えています。


また、教育パッケージが整備されていることで、データサイエンスの初学者でも簡単に習得できる環境が整い、裾野を広げていくことができます。これにより、組織全体でデータ解析スキルを向上させ、データドリブンな文化を醸成する基盤が整うと考えています。


最終的には、自動実験やデジタルラボラトリーの実効的な活用へと発展させ、研究開発のスピードと精度を飛躍的に向上させることを目指しています。これにより、競争力のある製品を迅速に市場投入できるようになると期待しています。





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